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    文芸誌「照葉樹」11号  「錯綜」  作 水木 怜

今回の作品の主人公は、子供の頃親の愛から弾かれた女で、
大人になっても、それがトラウマと成って彼女を苦しめ、
それ故かは分からないが、彼女に唯一優しかった同僚の愛を、
我が物にする為に、ストーカーと成った女である。
水木さんは、あるサイトでこの様に仰っている。
「如何してストーカーの物語を書いたのかしら?・・・・・・
 書きたかったのでしょうねぇ」とまるで他人事の様に。
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これこそが作家の性なのだと思う。
この方の作品の面白さは、会話に引っ張られてドンドン物語の深みに
嵌って行く所です。
私は何年か前に1度水木さんにお会いした事が有りますが、
小柄で優しいお顔の方で、私は姉の様に慕っています。
この時御一緒したReiさまは、私にとって上のお姉さまだと自分で
勝手に思っています。
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そんな印象の水木さんから、毎回考えられない様な恐い、
悲しい物語が生まれて来る。
人は愛や恋心がなくとも、見返りを求めない行為が有る事を
知らないで育った人が居る。
この主人公「なつみ」もそうである。
同僚の圭吾に愛されたと誤解して、妄想の中に生きている女である。

この2人の他に圭吾を逆恨みしている高見沢と言う
凶暴な男が絡んで、物語は予想もしない方向に転がって行く。
人間関係の難しさは、人それぞれの思いが交錯して、
思いがけない悲劇を生み、最初に賽を振った者の思い等
吹っ飛んでしまう事を想像出来ない事だと思います。

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   「気分はおすわりの日」   作 いせひでこ  理論社

絵本作家いせひでこさんの日常を、愛犬グレイのデッサンを
交えながら綴られた本です。
グレイはアレルギー症で、てんかん持ちと言う大変な病持ちです。
私も昔犬と暮らしましたし、今は猫2匹と暮らしていますから、
病持ちの動物と暮らす事がどんなに大変な事か想像出来ます。
何しろ相手は、犬語や猫語しか話せないのですから・・・
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そして飼い主は、絵描きなのだ。
絵の事となると、何もかもがぶっ飛んでしまう人で、
グレイは、何度も入院させられたり、ご飯抜きになったりする。
私は読みながら「なんて人なの!グレイが可哀想じゃないの!」と
何度も叫んでいる。
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ところでこのグレイと言う名前のいわれなのだが、
私が察するにあのロックバンド「GLAY」から来てる。
単に「いせひでこ」さんが、この頃「GLAY」が好きだったと
書いてあったから、そう思っただけなのだが、
自分の事をミーハーと言ってあったが、
成る程と頷いた次第です。

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     「七つめの 絵の具」   作 いせひでこ 平凡社

絵本作家いせひでこさんの絵の無い本です。
この本は、彼女の作品「ルリユールおじさん」や「あの路」の
後に書かれたエッセイだと思います。
2冊とも勿論読みましたし、彼女の作品の内でも大好きな本で、
好き過ぎて、思いが余って買ってるのを忘れて、
「あの路」は2冊も買ってしまいました。
いせひでこさんは、ご自分で書かれた物語に絵を付ける事は勿論、
他の方が書かれた物語に、絵を付けられる事があります。
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そんな時、物語を理解しどんな色にするかを決める為に、
水恐怖症の彼女は死を覚悟して、海に潜ったのです。
子供の頃水に溺れて死にかけた時から、彼女はプールも
恐くて入れなかったそうです。
しかし、仕事と成れば良い仕事をしたい思いで、
彼女は克服したのです。
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1つ1つのエピーソードは、そのまま「いせひでこ」を
連想させ、私は益々彼女が好きに成りました。
木の肌が好きで、香りが好きで、「スズカケみたいな人だ」と
知人の事を思ったり、四万十川から送られた無垢の木で出来た
トナカイを見て、四万十川に即行ったり、こう言う事が出来る
いせひでこさんの分身の様に成って、私も空を飛び海に潜り、
歓喜の叫びを上げている。
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by magic-days | 2011-11-29 11:23
(カルガモ)
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「夏の日の思い出は心のゆりかご」     作 柳田邦男    平凡社
先日の「雨の振る日は考える日にしよう」に続いて、
作者が薦める51冊の絵本が紹介されています。
この方の文章は、力強いようで優しく、何ものにも影響されない確立した思いが
伝わって来ます。
今回は「心の故郷」を主題に選ばれています。
「心の故郷=愛」と言う図式が、この方の中で出来てる様に思えます。
読んでみたいと思う絵本は、幾つもありましたが1つだけご紹介させて下さい。
(ムクドリ)
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それはミヒャエル・エンデ([モモ」の作者)の文による「テディベアとどうぶつたち」です。
   主人公はアエルと名付けられたテディベアです。もう年老いてつぎはぎです。
   ある時「君はなんのために生きているの?」と尋ねられ、答えられませんでした。
   それで家の外に出て、ミツバチや白鳥、サルに尋ねます。
   それぞれに答えるべき物を持っていました。
(上の写真をトリミングしました)
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   最後にゾウに聞くと反対に「きみも、魂を持っているだろう?」と言われます。
   しかしアエルの身体には、パンヤとかウレタンしかなく、
   アエルは悲しく成ってしまいます。
   その時貧しい女の子に「私の所に来ない?」と誘われます。
   「よろこんで」と返事した時、アエルの胸の辺りがとっても暖かく成ったのです。
   女の子はアエルにキスをしました。
どんなに暖かいキスだったでしょう。私は思わずアエルに「良かったね。」と言って
抱きしめたく成りました。
作者はこう書いています。
   「何の為に生きるか?」答えは「それは、愛だ。」と・・・・
(キチョウ 秋型)
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「峠うどん物語 下」         作 重松 清    講談社
本と言う物は不思議な物です。登場人物と読者である私が、
過去に知り合った人に似た人が出て来る事があります。
又私自身である事もあります。
第7章に出てくる町医者の榎本医師は、昔子供たちがお世話になったY先生に
似てあるので、懐かしくて一気に読んでしまいました。
(十月桜?)
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この本で町医者の限界や、患者を最後迄看取れず大きな病院に、
預けなければ成らない悔しさを、初めて知りました。
榎本先生は、患者を大きな病院に渡しても、患者の容態を何時も気にかけ、
亡くなった知らせを受けると、その年の年賀状は「失礼します。」のお知らせに変わります。
(10月桜?)
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そして榎本先生は、最愛の奥さんが癌で逝く時、奥さんの希望でギリギリ迄
自分で看病して、息子さんが務める総合病院に手渡すのです。
息子さんは、そう言う父親にもう少し早く渡してくれたら、
もう少し生きられたのにと言われます。
しかし最後には息子さんにも榎本先生の気持は届くのです。
その他に峠うどん屋の店主のおじいさんとヤクザの友情等、
「峠うどん物語・下」は今回も波瀾万丈です。
(我が家の杜鵑)
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[朝鮮王朝の歴史と人物」            作   カン・ヒホン    実業之日本社
今私がのめり込んでるテレビ番組は、韓国歴史ドラマ「イ・サン」と「トンイ」です。
こんなに面白い物とは思いませんでした。
1つ困った事は、2つとも日曜日の夜ある事です。
「トンイ」はBS夜9時から、「イ・サン」は1時間おいてNHK1チャンネル11時からなのです。
(朝鮮朝顔?)
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11時から見るのは辛いですね。途中で寝てしまう事があるので、
録画しながら見ます。(笑
その上聞き慣れない役職や約束事が飲み込めない。
私みたいな人が居るのですね。この本が出た時に飛びついてしまいました。
書かれた方は、在日韓国人二世で韓流エンタメ総合誌の編集長を務めてあります。
(エンジェルストランペット)
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韓国には「朝鮮王朝実録」と言う、27代の王の時代の事件や人脈が事細かく
記録された物があります。それはその当時の王も関与出来ない事はもとより
見る事も出来なかった物だそうです。
この本を読んでトンイの息子が、イサンの物語の中で英祖と言う王様だと知りました。
歴史物語は大体史実に沿っていますが、面白く脚色されてもいます。
ですが登場人物は、実在の名前で登場しているそうです。
この本を読んで韓国歴史ドラマが100倍面白く成りました。(笑


今回?マークが多過ぎますね。
何方か花の名前ご存知の方、教えて下さい。
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by magic-days | 2011-10-29 15:23
              がんばろう  日本
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優しい音」 作 三輪裕子  絵 せきね ゆき   小峰書店

皆さんは、「ヤングアダルト出版会」と言うのをご存知ですか?
先日商店街にある何時もの本屋さんに行ったら、
ある一角にその出版会が出した本が並んでいました。
13歳から16歳くらい迄の所謂「若い大人」の為の読み物です。
迷いの多いこの年頃に、本を読んで自分を見つめる事は、
煮詰まった思いを、クールダウンしてくれると思う。

これは、良い考えだなぁと思いながら見ていると、
娘が「紅蓮さんの本があったよ!」と言うので、
吃驚しました。
しかしよく考えてみれば、在って当たり前だと思いました。
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私は迷わず購入しました。
中学3年生の女の子が主人公です。
「優しい音」と言うのは、携帯のメールの呼び出し音の事です。
確かにメールの呼び出し音は、優しい音です。
しかしそれだけでなく、この女の子には特別優しく聞こえるのです。

高校受験をひかえて、孤独に成りがちな生徒達が、
どうやって切り抜け、卒業式を迎えたか?
作者は、理想型を提示しています。
「こういう解決方法もあるのよ。」と、
そしてそれは、作者の願いでもあります。
この時期を上手く乗り越えて行く事により、
子供は少し大人になって行くのでしょう。
感動的な終わり方でした。
その他三輪裕子さんの作品感想
「最後の夏休み」baa≈tyannto「バアちゃんと とびっきりな3日間」
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峠うどん物語」上  作 重松 清  講談社

この方の作品の評判は、知っては居ましたが、
読む機会が無く今回やっと実現しました。
偶然でしたが、この物語の主人公も中学3年生の女の子です。
そしてこの子は、学校の勉強より祖父母が経営する「峠うどん」で
アルバイトしながら、祖父母の含蓄の籠った1言に学び、
仕事に対する姿勢に感銘を受けるのです。
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世の中には、色んな考えを持つ人がいる。
色んな思いを抱いて生きてる人がいる。
今分からなくとも、そう言う人がいると言う事を知って
驚き戸惑ってる主人公が可愛い。
そしてこのうどん屋が葬儀場の前に在る為、
否応無く、人は何時かは死ぬ物だと言う事を知ってしまう。
下巻でどう言う風に成長して行くか楽しみです。
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「ムーミン谷の彗星」  トーベ・ヤンソン  下村 隆一/訳  講談社

この本が書かれたのは、1番最初なのですが、どう言う訳か1968年に
第7回の配本として世に出ました。
作者がそれだけ、何度も熟慮して出版が遅れた思い入れ深い本だと思います。
この本を読んで初めて、ムーミン谷に住む人々の相関図が、
私の頭の中で描く事が出来ました。
昔私達も「彗星が地球に向かって接近して来た!」と
騒いだ事が在りませんでした?
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ムーミントロール達は、どうしたでしょう?
大事な人たちと出会いながら、冒険を続けて行く
ムーミントロールは、何時も一生懸命で本当に可愛いです。(笑


写真のトンボは、アキアカネだと思うのですが・・・
そして最後のは、雌だと思います。
ちょっと小型だけで、全く同じ形のナツアカネがいます。
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by magic-days | 2011-09-24 20:34
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震災から半年を迎えようとして、やっと本を落ち着いて
読める心境に成りました。
東北では、まだまだ生活が始められない方も
いらっしゃるだろうから、
日に日に戻って来る以前の生活を有り難いと思う。

多分本は7月頃から、少しづつ読み始めました。
(ハクセキレイ・成鳥)
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雨の降る日は 考える日にしよう」    柳田邦男    平凡社

本の帯にこう記してある。
「絵本は大人にとって人生の心の友。
     生きる上で
 本当に大切なものを気付かせてくれる。」
その通りだと思います。
柳田邦男さんが薦める44冊の絵本が納まっています。
私が読んだ絵本もあり、又これは読んで見たいと思う本があり、
私にとって絵本の手引書です。
(ヘクソカズラ)
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私は絵本を買う時、やはり絵を見て、それから筋書きを読んでみる。
だから絵が気に入らなければ、私は本屋の本棚に返してしまうだろう。
ある絵本の推薦文に、書いてあった事が何時迄も残っている。
「深い深い悲しみの山のかなたでこそ、
 何かほんとうに大事なものをつかめるかもしれない。」
この言葉が次に読む本で納得させてくれた。
(オナガ)
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ムーミン谷の夏まつり」    ヤンソン 下村隆一/訳   講談社文庫

この本を今この時期に読めた事は、何方かのお引き合わせの様な気がします。
ムーミンが住むムーミン谷が、火山の噴火と大水に遭い、
家を失いムーミンは、家族ともバラバラになってしまいます。
ムーミン谷の人々もそれぞれに、避難して行きました。
ムーミンの家族の人々は、どんな事にあっても後を振り返らず、
前を向いて、何か面白い事を見付けて楽しく暮らす事を考えます。
どんな時も、自分たちだけの幸せを考えず、皆で幸せに成りたいと
思うのです。
(オナガ)
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話は長く成りますが、結局苦難の末に皆は会えて、
ムーミン谷に帰れたのです。
そしてこう書いてありました。

「谷間が海になってしまっていた間に、
 新しく前よりも良い場所を、見つけた人もあったでしょう。
 けれど、それでももとの場所のほうが、
 みんなすきなのでした。」
福島の皆様もそうなのでしょう。
いつか、ムーミン達の様に彼の地に
戻れます様に!
そして、もう1冊ムーミンの本です。
(コリウス)
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「ムーミン谷の冬」   ヤンソン  山室 静/訳   講談社文庫

ムーミンとは何でしょう?
見た姿はカバの様ですけど、私にも分かりません。
ムーミン1族は、熊の様に冬眠します。
ところがこの年、ムーミンは春が来る前に目が覚めてしまいます。
ムーミンパパもママも、ぐっすり眠っていて
起きてくれそうにありません。
外に出たムーミンは、初めて雪景色を見ます。
何もかにもが驚きでした。
ムーミンは色んな体験をし、春を迎えます。
彼は冬の間に成長していたのです。
(ボタンヅル)
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それは、最後のほうで、ガールフレンドのスノークのお嬢さんが、
クロッカスの若芽を見て、
「未だ夜中は寒いから、ガラスをおいてあげましょう。」と言うのに
「そんな事だめさ。自分の力で、のびさせてやるのがいいんだよ。
 少しは苦しい事にあうほうが、しっかりすると、僕は思うな」と
諭すムーミンの言葉で分かります。
子供のとき読んでも、親になって読んでも、
その時その時の時代の悩みに答えてくれる本です。
(セージと虫)
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おおきなかぶ、むずかしいアボカド」  村上春樹/文 大橋歩/画  マガジンハウス

これは、村上春樹さんがあのむずかしい(笑)長編3部作を書き上げて、
一休みの思いで久し振りに「アンアン」に連載されたエッセイ
「村上ラヂオ2」を1冊の本に纏められものです。
大橋歩さんの挿絵が、村上さんの恍けた味にいい具合に
間の手を入れて、良いご本に成りました。
(ヤブラン)
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でもね、春樹さんも久し振りのエッセイだったからでしょうか、
調子が最初のほうは出てないですね。
でも途中から断然エンジンがかかって、
本来の春樹さんらしい面白い話が出て来ました。
ただこの題の意味が分からないのですが、おおきなカブは民話からだと思いますが、
むずかしいアボカドがねぇ??(笑



___________________________________
「自然観察の部屋」が更新しています。
今回はアブラコウモリのお話です。
写真が載っていますが、美しいコウモリです。
是非ご覧下さい。

___________________________________
第76回かんさつ会が9月18日にあります。
今回は「秋の虫」です。ご参加をお待ちして居ります。
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by magic-days | 2011-09-02 23:09
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久我山書店で何年か前に、初めてこの絵本を見た時、
「なんじゃこりゃ?!」が偽らざる感想でした。
その絵本は「世界一ばかなわたしのネコ」。
ネコと言うからには、猫だよね?

ところが表紙を占めてるのは、情けない顔をした大きな象なのです。
そう、長い鼻をブランブラン揺すって歩く動物園の人気者です。
私はこう理解しました。
「ネコ」と言う名前の象の話なのだと・・・
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ところが2冊(わたしのネコが小さかったころ)、
3冊(世界一ばかなネコの初恋)と読み進むうちに、
これは紛れも無く猫の話であると納得しました。
この絵本の作家はフランスで有名な奇才ジル・バシュレの
ユーモア絵本だそうです。

翻訳はわたしの大好きな絵本作家・いせひでこさんです。
確かにネコの性格は、猫その物なのですが、
姿がおかしな象なのです。
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いや姿ばかりでなく、性格もおかしい。
そのおかしさに笑い転げてしまう。
「ばか」と言う名詞の前に良く「愛すべきわたしの・・・」と
形容詞を付けるけど、正しくこの猫の馬鹿さ加減は、
「言い表せない程なのよ。
猫なんて代物じゃない。
もう、家の中に納まらない大きな象なみなのよ!」と
言う事らしい。
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如何にもフランス人が考えそうなキャラ。
2冊目の「わたしのネコが小さかったころ」だけ
本の大きさが急に小さくなっている。
「何でこんなに小さくなったの?」と呟きながら
本屋さんの棚から引き出して眺めていると
「ネコが小さい頃の話だからだよ。」と娘が恥ずかしそうに
小さい声で答えてくれた。
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う〜ん、そこ迄凝るのか!
それにしても、産まれたときから他の兄妹とは、
別の方角を見てる。
(3つ子の魂百迄)とは、古今東西変わらない事のようだ。
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ところで、azuが亡くなって暫くして、気が強くて痩せた
若いキジバトがやって来る様になった。
娘はazuの産まれ変わりだと言う。
私もそうだと良いなぁと思い、そのキジバトが来ると
「azu、おいで!」と声を掛けてる。

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もう何年前に買ったか忘れてしまう程存在感の無かった睡蓮が、
何と今年初めて花を付けました。
ベランダから春にバルコニーに引っ越ししたのが良かったのか、
それともこれだけの年月が必要だったのか、
理由は分からないけど、とにかく嬉しい!
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by magic-days | 2011-07-08 16:04
(泰山木)
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以前新聞の新刊広告で、落合恵子さんのこの本を
知って読んでみたいと思った。
買い物ついでに久我山商店街の本屋さんを覗いたら、
「あった!」読みたい時にあると嬉しい。

題はお母様の介護の毎日を通しての
偽らざる本音から来てる。
積極的と記してある所に
お母様への大きな愛を感じます。
私にも覚えがあるから、心から分かる。
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1日が無事に終った時、「極楽、極楽、」と声に出して
お風呂に入っていたから、未だ落合さんより余裕があったかも知れない。
この方は私と同じ1945年生まれだそうだ。
この年生まれは、戦中、戦後生まれのどっちなのだろう。

落合さんも私も終戦日以前に産まれている。
しかし、気持の上では戦後生まれと思っている。
戦後60年、65年と言われる度に、自分の年を意識する。
本当に戦後と共に育って来た。
(高源院のカルガモ親子)
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この本は朝日新聞の連載の内’08、4/5から’11、3/26迄を
単行本化された物です。
この本の中にも「同世代」というエピソードがある。
同世代と言う言葉の中には、文句無しの連帯感がある。

昔を懐かしむ「はやり歌」も、「私もそうよ、聞いてた。」と
口に出して言いながら頷いていた。
老いを感じる時も、全く同じで一寸ほろ苦い思いをした。
(シジュウカラ)
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「忘れがたい」という所に、
こう言う事が書かれていた。
『「ついこの間できたことが、今日はできなくなっている。
  それがこわいようでいて、でも、おもしろいと思う自分がいます。
  おもしろいと思える自分がいるうちは、
  だいじょうぶ、とおもっているのです。」
 やわらかな口調で鶴見さんはおっしゃっていた。』
私もこういう風に、ジャスト自分を受入れて生きたい。
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落合さんが表参道で「クレヨンハウス」と言う絵本屋さんを
昔からやっていらっしゃって、私は娘を連れて青山通りを渡ってすぐの、
この店に散歩を兼ねてよく出掛けた。
大好きな絵本が沢山あって、
その中に居るだけで豊かに満たされた。
(睡蓮)
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上の娘に子供が出来た時、この方が発行している幼児教育誌
「月刊クーヨン」を毎月絵本と共に贈っていた。
実はこの月刊誌を落合さんが出してあると言う事は、
最近知った。(笑
遠くに居て、子育てを手伝えない私の申し訳の気持でした。

認識してなかったけど、落合さんが私の代わりに娘の
子育ての力に成ってくれていたのです。
(矢車草)
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先日青い矢車草の写真を載せました。
私は好きな花が沢山ありますが、この花も大好きなのです。
色は「絶対青!」です。
落合さんもお好きで「水色の花」として、その花との逸話を書かれている。
矢車草と言う名は、通称で本当は「矢車菊」と言うそうだ。
それでも落合さんは、「矢車草」と呼びたいと仰っています。
お母様との思い出の中では、あくまでも「矢車草」だからだ。
私もやはり「矢車草」と呼びたい。
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名前とは不思議ですね。
「矢車菊」では、あの沁みる様な青い楚々とした姿が、
浮かんで来ないのです。
野菜の名前も花の名前も、誰がつけたのか?
上手いことつけてある。
長く親しんで来たから、その名前で姿が浮かんで来るのだろうけど、
違和感があったら、直ぐには浮かんで来ないかも知れない。

矢車草は、本当に「矢車草」である。


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2日前、東のベランダに簾を掛けました。
右側手前から、ミント5種、ブルーベリ2本(今年は不作)、
エンゼルホーン、エニシダみたいな木。
結構木陰を作ってくれる。
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by magic-days | 2011-06-24 16:24
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随分ご無沙汰致しました。
長い休息を戴き、心身ともに漲る力を感じます。
これからも宜しくお付き合い頂けましたら、
幸いです。

さて本日は、水木怜さんが照葉樹の特別号とし、
単独て出されました「残照」のご紹介をさせて頂きます。

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物語の主人公多恵は、多分ryoさんや私と同じ年代の女性です。
その多恵が、結婚して短い年月で離婚した事により、
1人息子と離ればなれなります。
長い年月を経て、家を出た息子に巡り会うための、道のりの途中で、
思いもかけず別れた夫を理解し、もう1度見つめ合う「時」を
与えられます。
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結婚の破局の原因は、夫にあると思っていた多恵でしたが、
自分にも至らぬ所があったと反省します。
昔の猛々しさが無くなった年老いた夫に、多恵は罪滅ぼしの様に
優しく接します。
この物語には、親が仕出かした悲劇と
子供も同じ事を、繰り返す二重の悲劇が書かれています。
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衝撃的だったのは、息子の同棲相手が、その弟の死の重荷に
耐えきれず、自分も死にたいと思うのだが、
その死の後押し役を多恵の息子にさせるのです。
息子にその女を包み込む愛があったなら、
勿論その女は死を選ばなかっただろう。
(カイツブリの抱卵)
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だが息子は若くて、自分の抱えた重荷に耐えきれないで、
女の愛に縋って引きこもっている身であったから、
それは望むべきも無い事だった。
どちらにとっても不幸な話である。

息子は女を死に追いやった罪におののく。
しかし不思議な物で、その事により母が父の元を
去った理由を計り知る。
自分は全く父と同じではないか!
愕然とした裏で、父を越えて立ち直る事を決心する。
その決心を支えたのは、言う迄もなく多恵と克美の
揺るぎない愛であった。
(カイツブリの番)
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水木さんの今回の作品を拝見して、
物語の構築の緻密さ(これは何時もの事です。)
人間関係の奥深さを感じました。
そしてそう感じさせたのは、実に会話が生きているからです。
息子を育ててくれた後添いの克美や、前夫の伯母ハマノとの会話に
特に感じました。
思わず引き込まれて、聞き入ってしまいました。
(ユリの木)
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前夫との生々しい性も、敢えて書かなければ、
この物語は始まらなかったでしょう。
その部分がどす黒い血を感じさせるから、
親子の血の繋がりや、男女の縁の不思議も伝わって来ます。

神は自分の罪に気付き、後悔して許しを乞う者に、
実に寛容であると思う。
水木さんの作品を読み終えて、
大きな希望と勇気を戴いた気がしました。

本の「あとがき」に、こう書いてありました。

人間は生きている限りは「まだまだ夢の途中」・・・


上のカイツブリは、ただ今卵を温めています。
詳しくは自然観察の部屋へどうぞ!
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by magic-days | 2011-05-18 22:37
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人として子として、果たさねば成らなかった事から逃げ出すと、
年月を経て目の前に、形を変えて立ちはだかる時があります。
そんな時、ツケが回って来たと人はうそぶきます。

そこで又逃げ出す様な馬鹿な事は、人生とは何たる物か
分かりかけた人間は、絶対しないでしょう。
今度こそは、真っ向から取り組んで、全うしようと
思う筈です。
神様が、2度目のチャンスを下さったのですから・・・
(シジュウカラ)
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ryoさんが年2回発行される「照葉樹」が今回目出度く
10号を迎えました。
記念すべき10号に、ryoさんはどんな作品を送ってくれるだろうかと
楽しみにしていました。
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読み終わった今も感動で身内が震えます。
私が何時も母に対して詫びる気持。
その思いを義母への思いで、繕おうとして来た事。
そう言う思いを話した事の無いryoさんの
作品の中で正面衝突してしまった。
(アオサギ)
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母に育ててもらった恩返しをしないうちに、
先に逝った父を追うように、母は逝ってしまいました。
若い頃は親が先に逝くのは、仕方が無い事だと、
自分に納得させようと思っても、私がもう少し結婚せずに
傍に居たら等と、せんない事を思いました。
でもそれは、私の思い上がりです。
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福岡には姉が嫁いでは居ましたが、2人住んでいました。
私より何倍も行動力のある姉です。
それでも、私は母の死を早めたのは、私にも責任がある事だと
結論付け、その思いを義母にあてがいました。
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義母とは、馬が合うと言うのか、知らない人には本当の
親子と思われ主人はお婿さんだと思われ、
サザエさんの家状態でした。(笑
ryoさんの「みつさんお手をどうぞ」は、母への思いを義母への思いを、
乳白色の靄の隙間を割いて、思い起こさせてくれました。
(エナガ)
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発行前にryoさんが、「私の好きな分野の話です。」とブログに
記してありましたが、私もそう思います。
8号の「TENDER LOVE」もそうですが、人と人の交わりの不思議、
その巡り合わせが訪れる事を、孤独に生きている人にそっと、
教えてくれているようです。
(魚を仕留めたアオサギ)
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「本当の寒さはこれからだなぁ・・・」
最後の主人公の呟きは、これから越えなければいけない
ハードルの高さが伺えるけど、
きっとこの孤独な主人公の背中をそっとさすったり、
押してくれる人が、確実に出来た事を、
私は信じたいです。
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私の感想は、極力粗筋は書かないようにしています。
ブログに粗筋と感想を書くと、どちらかがお座なりに成るのです。
どちらも丁寧に書く力が私にはありません、
お許し下さい。

「照葉樹」のサイトはこちらです。
追加写真2/15朝
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azuは、お陰さまで少しづつ回復しています。
ありがとうございます。
感謝!


(2/12 8.556歩  2/13 5.586歩  2/14 5.809歩)
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by magic-days | 2011-02-14 22:12
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昨日1日降っていた雪が、私が寝る頃には止んでいた。
翌日は朝日も東の空から上り、今日はお天気も回復するだろうと、
思っていたのに、高源院に向かう頃から又雪が舞い出した。
今日は本当は自彊術のお教室があるのだが、
薬が昨日で切れて、急遽病院行きに変更する事にした。
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その前に少し早めに出て、鴨池に寄る事にする。
雪景色を眺めたいと思い立ったのです。
まだ早かったのに、既に雪の上に足跡が・・・
ワンちゃん達の散歩コースでもあるので仕方ないか。(笑
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40分程眺めていたら、足先が冷たく成り引き上げる事にした。
しかし、十分雪景色を堪能した。
急いで久我山商店街を下り、自彊術のお教室に寄る。
お会いしたいと思っていたCさんが、もう見えていたので、
分けを話しお休みする事を伝える。
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そしてお借りしていたご本をお返しする。
Cさんも読書がお好きで、読んだ本を私達に回して下さる。
ご本の感想等を話して、お別れする。
病院に行くと、先生が「こんな寒い日に良くいらっしたわね!」と
診察室のドアを開けて迎えてくれた。
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「せんせーい!薬が無くなっちゃったんです。
 金曜日が祝日と言うのを忘れてー」と叫びながら診察室に入ると
大笑いされてしまった。
病気の方は問題は無く、病気の将来性の事等話して下さり、
採血を受けて失礼する。
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買い物を済ませて帰宅したら、丁度お昼の時間だった。
何だかとても疲れた。
寒さの中立っていたり、往復40分を歩いただけなのに、
寒さにエネルギーを吸い取られた様な気持ちに成った。


「わたしが 旅から 学んだこと」兼高かおる・著 読了

この本は、本文中に書きました、Cさんからお借りした本です。
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兼高かおるさんを若い方は、ご存じないかもしれませんが、
日本で初めて旅行番組を作り、テレビにご自身も出演した方です。
31歳から62歳迄世界を巡り150の国を訪問し、
移動距離は地球180周分と言う途方も無い数字を残されたのです。
現在83才です。(びっくりです!
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私も子供の頃「兼高かおる世界の旅」を、楽しみに見ていました。
聞き役の芥川隆行さんとの絶妙なおしゃべりが、今でも浮かんで来ます。
まだ子供だったので、この方の本当の上等さに気が付きませんでしたが、
今回この本に出会い、すごい方だったのだと再認識致しました。
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番組は全てカメラマン、アシスタントとご本人の3人で作られ、
取材、プロジューサー兼ディレクター、ナレーターと1人で何役もこなし、
1年の半分を海外で過ごすと言う生活を31年間続けられたのです。
(人生3分割。)
最初の3分の1は、あとで世の中の役に立つ様な事を学ぶ。
次の3分の1は、世のため人の為に尽くす。
残りが自分で好きなように使う。
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そして現在は、最後の3分の1に爪先を入れた程度だと仰っています。
83歳の現在、物忘れや舌の滑らかさを、失わない様に努力されている。
この方のモットーの1つ
「成せば成る。成さぬは人の成さぬ成りけり」だったかな?(笑
を掲げて人生を全う為さる事でしょう。
実は私達もこの言葉や
「実る程頭を下げる稲穂かな」を、言わされました。
今でも良く思い出します。

(2/10 10.503歩  2/11 4.445歩)
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by magic-days | 2011-02-12 20:15
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本年度直木賞を得た木内昇の「漂砂のうたう」は、
読み応えのある物でした。
この方の本は、今迄に読んだ事はありませんが、
本屋で手に取って、ペラペラと捲ってるうちに、読んでみたく成りました。
(メジロ)
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時代は明治9〜10年の、大きく時代の仕組みが変わった
混乱期の根津遊郭街です。
此処で暮らす男も女も、自分たちの境遇を嘆き此処から
抜け出せる物ならと機会をうかがっているが、
何時しか失望に終わり、毎日時の任せるままにその日暮らしを送っている。

主人公定九郎もそう言った1人である。
彼は士族の出である事を隠して、遊郭の妓夫台で立番(客引き)を
して暮らしている。
(兵庫橋のコサギ)
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そんな仕事でも上下の差がきちんと有り、
彼は何時でも代わりが居る様な不確かな上に座っていた。
そんな彼の周りに、ポン太と言う講談師の卵や、立番の兄貴分龍造。
花形花魁小野菊が関わって来る。

初めは冷めた目で流れる風景の1つと見ていたが、
だんだんと否応無く関わって行かされる。
彼は、此処から這い上がろうと初めて試みたりするが、
失敗に終わる。
(鴨池のコサギ)
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その失敗から、彼は人間にも幾通りもの生き方が有り、
その事に命をかけている者から、
「自由」と言う本当の意味を深く知る事が出来る。

その頃歌われた民権歌です。
♪〜
1つとせ、人の上には人はなき、権利にかわりがないからは、この人じゃもの
2つとせ、2つとはない我が命、捨てても自由がないからは、この惜しみゃせぬ
3つとせ、民権自由の世の中に、まだ目の覚めざる人がある、この哀れさよ
(鴨池のコサギ)
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読み進むうちに、明治維新直後と今の世の中は何処か
似ている様な気がしました。
国民を引っ張って行くべき者が、その時代の実態を知らず、
政策が短い間にひっくり返ったりする。
その下で暮らす人々は、右往左往するばかりで、
その内生活の糧迄無くす。
この作者が、今の時代に明治維新直後の物語を書いた意味が
そこにある様に思います。
(心字池のカルガモ)
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登場人物がしっかり描き込まれている。
筋運びが、抜群である。
最後のドンデン返しの素晴らしさ。
思わず「お見事!」とひっくり返ってしまいました。(笑



(2/5 13.751歩  2/6 4.060歩  2/7 6.893歩)
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by magic-days | 2011-02-08 11:22
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