「天上『草原」の椅子』

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先日深夜、BS2にてモンゴル映画「「天上草原」」が放送された。
勿論そんな時間迄起きてないから、録画しておいた。
そして何時ものごとく何日かに分けて見る。
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天上草原とは、天国に1番近いモンゴルの草原である。
そう言えば大体舞台を想像出来ると思います。

そこで働く夫婦(シュリガンとバルマ)と弟(テングリ)と、
シュリガンが刑務所の中で知り合った男の子供(フーズ)。
この4人が物語を織りなして行く。

両親に捨てられたショックで声を無くした少年は、
優しいバルマとテングリに愛されて少しづつ
元気に成って行くが、ある事情でテングリは、軍隊に希望入隊して
草原を降りてしまう。
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愛情はあるが無骨なシュリガンにフーズは、反発しながらも
心身ともに成長して行く。

ある日、フーズが雁の卵を巣から盗んで来る。
得意そうにバルマに見せるが、
バルマは、卵を盗まれた母鳥はきっと泣いて探しているだろう。
とフーズの手を引っ張って草原に行き、
雁の群れに「息子を許して!この子は町の子で何も知らないの!
どうか戻って卵を暖めてやって!」と泣きながら叫びます。
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そのバルマの泣き叫ぶ声を聞いて、初めて自分がした事の
愚かさを知り泣くフーズ。

フーズを取り巻く大人達は、心ある人たちであったお陰で
彼はモンゴルの男として育って行き、
遂には声を取り戻します。

私はこの映画を見ながら、昔読んだ本を思い出しました。
それは宮本輝さんの「草原の椅子」です。
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私が今迄読んだ本の中でも忘れられない1冊です。
この物語の主人公達も男2人と女1人それに少年が1人。
この少年も虐待を受け、心に傷を負い3人の大人達との出会いで
まともな生活が出来る様に成ります。

この4人が最後に目指したのが、タクラマカン砂漠だった。
4人は、砂漠の上に足跡をつけて歓喜の声を上げた。
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昔読んだ本で細かい筋は覚えてないが、感動の大きかった事は
良く覚えている。
私は同じ本を何度も読まない。
だがこの本は、直ぐに読み返した。
それ程心えぐられる魂の声が聞こえる本だった。
日本を憂い、日本の将来が安かれ!との祈りの本である。

日本とモンゴルと言う違いはあれ、
草原の爽やかな風が、2つ渦を巻いて1つに成った様な気がして成らない。


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by magic-days | 2008-11-09 22:18
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