「時雨みち」

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「時雨みち」をやっと読み終える。
藤沢周平作品も、読み重ねるうちに思いも色々変わってくる。
それは、読み手の私の健康状態にも依るのかも知れない。

今回は11編の短編集であるが、
2、3編程、最後迄読むのが辛かった。
それは、結末迄書いてないが、どう考えてみても
主人公(それも非力な貧しい町人や下級武士)にとって、
残酷な日々が待ってるとしか思えない作品である。
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そういう主人公は、大体貧しさからちょっと欲が出て、
人を裏切ったり、姑息な方法でお金を溜め込んだりした人である。

そうであっても、どうにか成らない物かと思ったのは、
「亭主の仲間」であった。
女のあさ知恵で作った、小金さえ蓄えておかなければ、
目を付けられなかったろうにと哀れでならない。
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それでも、何編かは最後に心安らかな平安と幸せが待ってる
余韻を残す作品がある。
その中でも「おさんが呼ぶ」は、真面目に働く貧しい者に優しく光を
当てる作品で、私は好きである。

やっぱり、今は疲れて心が弱ってるのだろう。

11編の中に、映画化された「山桜」がある。
爽やかな1編である。
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by magic-days | 2008-07-20 11:29
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