高源院の鴨日記(Ⅱ)

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餌をやって、さぁ帰ろうかとした時。
烏が水飲みにやって来た。
運が悪い事に、カモガルの親子が食後の毛繕いをしてる
所から、1メートル半位の所だ。私は「はっ!」としたが、

親鳥は落ち着いて、雛の前に行き雛を後ろに隠した。
そしてじっと烏の様子を窺っている。

私は思わず大きく手を、2、3度打った。
すると烏は向こうの木の枝に移って行った。

親鳥の落ち着いた行動は、こういう事は何度も
有ったであろう事を物語っている。

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最近こういう姿を良く見ます。
雛が泳ぐ力が付いて来たのと、好奇心が出て来て
行き先を指示し出したのだと思います。
ちょうどよちよち歩きの子供。
生まれて半年の子猫や子犬の頃と同じで
目が離せないという感じです。

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雨の降った日は、他のカルガモは何処かに行ってしまい。
鴨池には、お母さんと雛だけになります。
淋しいのか私が行くと大歓迎してくれます。
おかあさんも何処かに飛んで遊びたいでしょうけど、
雛が1人前になる迄は、傍を離れない様です。
もっとも、もしかしたら時々お父さんが変わって傍に
居るのかも知れません。
カルガモは雌雄同じ模様なので分かりませんので・・・
どちらにしても子育ては大変です。

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朝何時ものように鴨池に行くと、
親子で休んでいる所に親鳥しか居なかった。
「どうしたんだろう?」と当たりを見回したが、
成鳥が一寸離れた所に2羽居るだけだった。
気になったが、今日は午後から診療日なので、
午前中は忙しい。
心を残しながら帰宅。f0086169_8221776.jpgf0086169_8224758.jpg

病院からの帰り道を少し遠回りして、鴨池に寄って見ると、
雛が元気に泳いで寄って来た。
朝は何方かに餌を頂いて、お腹いっぱいで食休みしてたのかな?
「良かった!」
お母さんが大切にここ迄育てたんだもの、
巣立つ迄は、何とか元気でいて欲しい。
その後は、その子の運だもんね。
本当に人間の子育てと同じだよ。
そういう目でみれば、取り立てて愛鳥とか言わなくても
同じ立ち場で考えられる。
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それは、なにも鳥だけじゃない。
生物全体に言える事だ。
先日、井の頭のオシドリの雛の嘴に釣りに使う用具が刺さっていたと言う。
捕食に不便なようだ。
こういう些細な事で体力が付かず弱って行くのだ。
気を付けて欲しい。
人間の何でもない一寸した事が、他の生物を痛めてる事が
あるのだ。
私も気を付けよう。

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雛と言うか、子鴨と言った方が良いかもしれない。
泳ぐ力も付いたし、私が持って行く餌をもう頼りにしてない。

私が行くと、寄って来てくれて投げた餌を拾うけど、
その内に鯉や亀が寄って来て餌の取りやいに成ると、
面倒くさいのか、離れて水草や何かを拾っている。

驚いた事に、トンボが水面すれすれに飛んでくると
トンボを捕ろうと嘴をカチンとする。
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1人前に成った物だが、まだまだ油断は禁物!
親のする事をちゃんと見ているらしく、
よそ者が(カルガモの)来ると「出て行け!」とばかり、
追っかけ回すのだ。(笑

お母さん鴨は、遠くからでもじっと見ているときがある。

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この日鴨池には、先客さんがいらっした。
ちょっと会釈してから、私は何時もの様に餌を撒き始めた。

最近は池の睡蓮を見に来る方が多いので、この方も
そうだろうと思っていたのだ。

「随分大きくなりましたね。」と声をかけられて初めて、
この方が子鴨を見てらっしゃるのに気が付いた。

「最後の2羽になって、もう1羽が蛇に飲み込まれた直後に
居合わせましてね。
可哀想でした。親鳥が蛇の上を飛びながら泣き叫ぶんですよ。」
「えェー」と私は言葉を無くして、初めてその方の顔を見た。
そして今年最初の鴨が、卵を孵してたった4日目で全滅した
最後の夕方の事を思い出してしまった。

「私には、どうする事も出来なかったです。」

「そうですね。自然界に介入出来ないです。」

私は、暫く話題が途絶えた時に「時々いらっしゃるんですか?」と
訪ねると、
「えーまぁ、月に何回か。世田谷の野鳥○○に所属してます。
こちらにも観測に来るんですよ。」
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私は驚いてパンの袋を隠しながら
「すいません、野鳥に餌をやったりして・・・」と言いかけているのを
押し留めて、
「いえいえ、こんな小さな池では子鴨を抱えた親鳥には、
給餌は必要です。」
私は恐縮しながら「井の頭の池では、やっていませんから・・・」と言うと
その方は可笑しそうに笑われた。
「昔は、この池もコガモが飛来して来たのですけど、
家屋が建て込んで来て、来なくなりましたね。」

私も2度程コガモを見た事がある。
去年は、そういえば見なかった。

少し野鳥のお話をして下さって、私も時間になったので失礼したが、
最初はどうなるかと冷や汗物だった。(笑

その方が別れ際に「この子も風切羽が、もう少し伸びたら飛べるから
そしたら大丈夫ですよ。」と言われた言葉が忘られなかった。

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高源院の子ガモに、鮮やかなブルーの風切羽が生えて来ました。
もう立派なカルガモです。
私は、ここ迄見てきたのは初めてなので分かりませんが、
もう飛べるのでしょうか?

最近は親からも離れて、単独行動しています。
そうなる迄は、親に追われたりして子ガモにとっては、
理不尽な親の行動だったと思います。
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今はどう納得したのか、池の縁の草を食べているのか?
子虫を捕っているのか?
池の縁を巡っています。

時々蝶やトンボが、睡蓮に停まりに来るのを捕らえようとしたり、
とても逞しくなりました。
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あの掌に乗るくらいの大きさだったのにと思うと
親鳥の苦労が報われたのだと私も嬉しいです。

同じ池に居ても、離れた所で親鳥は番いだけで寄り添っています。
今迄カルガモを見ていて、雌雄大体同じ羽模様ですが、
幾らか雄の方が顔の模様がはっきりして線が濃い様に思います。
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そうして見るとこの子ガモは、もしかしたら雄では無いかと思います。
雄だったら、子供を抱えなくて済む。
最初の14羽を亡くした悲痛な雌鳥の事を思うと、
この子にそんな悲しみはさせたくないと思うのです。

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暑い日が続いている。この何日か高源院の鴨池は、
子ガモだけで親鳥も他の成鳥も、
何処かに避暑に出かけているらしい。

子ガモは、小さい時にお母さんといつも食後休んでいた所に
身を隠すように休んでいた。
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「おいでー」と呼んでも動こうとしない。
お腹が空いてないのかも知れない。
それとも、もっと美味しい物を見つけたのかも知れない。

何時も最近は虫なのか草なのか、水際で何かを啄んでいる。

これが極最近の子ガモの様子である。
そして、今日は予想気温29度と比較的涼しい1日の
幕開けであった。

ちょっと遅めに家を出たが、曇り空の上に風があるので
歩き易かった。

鴨池に行くと珍しくお母さん鴨が来ていた。
仲良く泳いでいた。
時々様子を見に来てるのか?
単に涼しいので塒に帰って来たのか?

2羽の泳ぐ姿を見ていると、
私も嬉しい。
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by magic-days | 2008-06-24 12:36
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