「そうか、もう君はいないのか」

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この本は、妻に先立たれた文豪城山三郎の遺稿を編集したものです。
私位の年に成ると『何方が先にこの世とおさらばするだろう?』と言う
思いが頭のどこかにある。
上の姉は、義兄を見送り妻の勤めを果たし、折り有れば私に
「Kさんより先に逝ってはいけないよ。」と言う。
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城山三郎さんは、奥様を見送られて七回忌をされて、その1月後に
亡くなられた。
奥様を亡くされて生きる力を失った時に、
夢の中で奥様が「私の事本に書いて下さるんですって?」って
言われて力を得て、この本を書いて行かれたのだ。
題の「そうか、もう君はいないのか」
その頃の城山さんの気持ちが全て込められていると思います。
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若ければ、もう1度頑張ってみるかの気持ちも年老いてからでは
そんな気持ちより追いかけて行きたい気持ちが強いのでしょう。

私は旦那と一回り年が離れています。
絶対私の方が後!と思ってこんな悲しみは与えないで
済むと思っていたら、この間クリーニング屋さんのおじさんから
「そんな、奥さん自分が後と決めちゃって、
こればっかりは分かりませんよ。」と言われました。
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聞けばこの方は奥さんの方が6つ年上で、女の方が寿命があるので、
丁度一緒に逝けると言うのです。
お子さんがいらっしゃら無い分そう言う思いがお強いのかも知れません。

この本は内容はそういう風ですが、奥様のユーモアや城山さんの
シャイで気骨のある言動に感動しました。

城山さんはこの3月22日がご命日です。

城山さんがお好きだった言葉は、

『静かに行く者は健やかに行く

 健やかに行く者は遠くまで行く』

何と城山さんらしいでありませんか?


写真は我が家のベランダの花です。
上から
アネモネ、ムスカリ、ミニクロッカス、春蘭
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by magic-days | 2008-03-19 22:21
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