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「機関車先生」

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以前に録画していて機会が無く見れなかった「機関車先生」を2回に分けてみる。
原作は伊集院静。
瀬戸内海の小さな島「葉名島」が舞台である。
剣道の試合で喉を突かれ声を無くした男が、
教師としての限界を感じていた。
そこへ母の故郷の「葉名島」から臨時教員の話が来る。
彼は最後の教師生活を母が結婚前迄過ごした「葉名島」を選ぶ。
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物語は単純ではあるが、撮影が素晴らしい。

漁船が連なって、外海から帰ってくるときカーブしながら
内海に入ってくる場面は、私は強い感動を覚えた。
日本は海の国である事を思い出させてくれた。

海に浮かぶ様々の形の小さな島。
朝の海夕暮れの海。
それぞれに美しい。
そしてイキイキとした子供の表情がいい。
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島に大きなクスノキがあり、昔からの言い伝えがる。
それが紙芝居で父兄会の時に見せられるのだが、
その絵が又素晴らしい。
「安斉 将」いう方が描いたと最後に記してあった。
その紙芝居を見ながら、母親が隣の夫に懐かし気に
そっと耳打ちする場面も良かった。
何気ない仕草が、言葉よりも多くを伝える。
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教師は声が出ない。
自分の気持ちを深く礼をする事で表す。
誠実さが伝わるお辞儀である。

何かを失くした者は、
それに代わる物を与えられるのであろうか?

「先生は人を思いやる優しさを与えられた。」と
障害者学校に勤める女教師に言われる。

そう言う事はあるかも知れないと私も思いました。
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そして、こういう映画を見て思う事は生徒に教えつつ
教師も育って行くと言う事です。

もっと強く成る為に島を出て、以前の学校でもう1度頑張るという教師を
岬で送る子供達が、1人1人手話で「ありがとう」と言う場面は、
心の交流の素晴らしさを改めて教えて頂いた気がします。
by magic-days | 2008-02-02 16:54
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