『ひとり日和』

f0086169_21511629.jpg

読み終わって何とも言えない淋しさにどっと力が抜けてしまった。
第136回芥川賞受賞作・青山七恵さんの「ひとり日和」。
この方はまだ23歳位でしょうか?
この若さでこんな淋しい本が書けたのは、御自分の体験だからでしょうか?
それとも今の若い人の一般的な普通な生活や考えなのでしょうか?

夢とか希望とかに向かって歩んで行くとか、幸せな家庭が持ちたいとか
そんな物は無い。若者らしさが感じられない。
読み終わった後、読んで良かったとか、そうかなる程この様に考えれば
良かったのか!とかそう言う物が何も無い。見事に無い。
f0086169_223641.jpg

「今の若者はこんなに淋しく孤独なんですよ。
知っていますか?」そう訴えたいのなら、貴女の思いは私の心に
重く下りて来ましたよ。

やはり、この方はそう言う意味では上手いのでしょう。
私の夕食を作る気力さえもなくさせた位に、気持ちを萎えさせたのですから。
人との接触の度にその証の様に、変哲も無い物をバックから抜き取ったり、
恋人のポケットから戴いたり、それを空の靴の箱に溜めて時々眺めている
女の子の気持ちがたまらなく愛しくて抱き締めたくなります。
f0086169_2216699.jpg

この子の将来の設計図なんて何も無い。
その日その日をやり過ごして行くのが精一杯で
そこから抜け出して行く事には積極的では無い。

世の中とはそう言うもんだ。人間とは、男とは、年寄りとはそう言う物だ。
だからじたばたしても始まらない。
どうして怒らないの?母親に恋人に・・・
それをしたら自分が傷付くし、どうにもなら無いと思っているから
何も言わない・・・・

なにか隣に住んでる女の子をどうするんだろうなぁと眺めている様な
極日常的な事を作者は、淡々と書きながらも強く読む者の心に
影を落して行く。

2枚目の写真は、〆鰺。
3枚目は、今日植え付けた今年のハ−ヴ達。
     後ろの列は去年のハーヴです。
[PR]
by magic-days | 2007-04-07 23:05
←menuへ