名残り雪(2)

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   「いねむり先生」  伊集院 静   集英社
人は重い荷を背負い生まれて来て、
その重さに時に負いあぐね、酒に溺れ、のたうち回る。
そんな時きっと誰かが優しい手を、差し伸べてくれる。

主人公サブロー(伊集院静)は、「ギャンブルの神様」と呼ばれる
「いねむり先生」をKさんから紹介され、
その出会いから別れまでを、多分有りの侭の出来ごとを
書き綴っているのだと思う。
(メジロ)
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全編に切ないサブロー君の苦しみと、戸惑いと悲しみが流れている。
いねむり先生が
「サブロー君、又小説を書きますね?『チヌ』の話は好きですよ。」と言う。
しかしサブロー君は、小説を書く気を無くしていた。
先生はそれ以上その話はしなかった。
(ジョウビタキ♀)
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私も「チヌの月」が好きだったので、ちょっと驚いた。
余りにも大切な人を過去に亡くしていたので、
いねむり先生が亡くなったと聞いても、
悲しみをシャットアウトしてしまったサブロー君が、
中国の居酒屋で、先生に似た現地の店員を見た時、
「先生は、こんな所に居たのですか?!と
初めて涙を流し、先生の死を受入れる所は、
(クロッカス)
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本当に切なくて、この本を不本意に選んだ事を後悔しました。

この本を読むときは、伊集院静さんの人生の悲しみを、
受け止める覚悟が必要であったと思いました。

他人の心の奥を不本意に覗いたツケは、
暫くの間私を無能にしてしまった。
(紅梅)
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   「百」    色川武大    新潮社文庫
色川さんは、ギャンブルの神様と言われた人で、
阿佐田哲也のペンネームで「麻雀放浪記」を書いた人です。
私も今回初めて知りました。
「麻雀放浪記」は映画化され見た記憶があります。
そして言わずと知れた、この方が伊集院静さんが書かれた
「いねむり先生」のモデルです。
(カルガモ)
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この方は出産の際、鉗子で引っ張りだされ、
頭がいびつになりました。
子供心にとても恥ずかしく、こんな頭の者は
1人前の事を言う資格が無いと、
学校でも授業中に発表等しなかったのです。
(マンサク)
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軍人だった父親と色川さんの間は、他人には理解出来ない
愛憎が存在してました。
4つの短編集からなり、そのどれもが万人に好まれるとは
言いがたく、色川さん独特の闇の世界が広がっています。

おしらせ
深大寺にて3月3、4日、達磨市があります。
ご近所の方よろしかったら、お参りにいらっしゃいませ。
私は今日行って来ました。
機会が有れば写真は後日掲載します。
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by magic-days | 2012-03-03 16:21
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