母の愛を受け継いで・・・(3)
5月14日
昨日の朝早く、ベランダの花の具合を見ていたら、
鴨の鳴き声が聞こえて来た。
暢気な鳴き声じゃなく、異変が起きた様な声である。
私は急いで洗濯機を回して出かけた。
又あの番いの侵入者かと思ったが、そうではない様だ。
ただ、お父さんガモが時々鳴きながら、1羽の鴨にぴったり付いている。
「ヒナは?」と見ると、
お母さんと変わらぬ感じで遊んでいる。
暫く、様子を見ているとお父さん鴨は、時々前を行く鴨を
急かしてる様な気がする。
根気比べみたいだ。
何周かしてとうとう2羽は、滑走して舞い上がった。
この新参者は、この間の番いの片割れなのだろうか?
お父さん鴨は、直ぐに戻って来て毛繕いを始めた。
この子は、何処で鴨池の子を見初めたのだろうか?
去年の冬、いつの間にか鴨池に住み始めた。
綺麗な毛並み、まだ若いかも知れない。
此処の子が、親を亡くした後だった様に思う。
この鴨池に、カルガモが1羽も居なくなった時期がある。
この子が、又戻って来てくれた時本当に嬉しかった。
美しいでしょう?
やっと1才の若鳥です。
去年、自分もこうやってママと暮らした事を
覚えているだろうか?
私は、覚えているわよ。
貴女は、ママから離れて岸辺の草を、伸び上がって取っていた。
この方は、一部始終ご存知です。
貴女の兄弟姉妹達が、ヘビやカラスや野良猫の
餌食になった事を・・・・
如何して助けて下さらなかったか?
それは、この方に取ってはヘビもカラスも野良猫も
可愛い娘であり、息子だからだと思う。
貴女が残ったのは、次の世代を受け継ぐ子だと
思われたからよね、きっと・・・
1羽残った子は、選ばれた子。
兄弟姉妹の遺志を担って生きて行く子。
限られた世界で、種を守って行く事は大変な事ね。
このおチビさんは、どう言う使命を担っているのかしら?
5月21日
前回から、やはり引き続き番いや成鳥がやって来ていました。
多い時で5羽の成鳥が、池と本堂の屋根に2羽と言う感じで
様子を窺っています。
子ガモ誕生から約3週間が過ぎようとしています。
ある日お寺の方が、餌をやってらっしゃるのに、
居合わせました。
「ヒナはヘビにやられたんですか?」とお尋ねすると、
「殆どカラスです。」と返ってきました。
去年は傍の柳の大木に巣を作り、ヒナを2羽育てていた
カラスだったが、今年は余り姿を見ないと思っていたが、
それでもカラスなんだ。
3、4日前、風もない穏やかな日なのに、池の面が騒々しかった。
鯉が暴れてるのだと気が付く迄、何か大きなヘビが、
暴れ出したのかと思って心配したが、
その割には鴨達の動きに変化は無いので、
落ち着いて見てみると、何時かテレビでやっていた、
魚の求愛や産卵に似ていた。
身体を擦り合う様に激しく動いていた。
何時も、パパは果敢に戦い他のカルガモを、
追い払っていた。しかし一昨日だったか、パパがある1羽に対して
嫌に弱気だった。
「どうしたのかな?」と不思議に思っていた。
今朝、何時もの様に鴨池に行くと、橋の欄干に成鳥が2羽停まって、
鳴いていた。
「どうしたの?ヒナを放っといて・・・・」と
言いながら、御堂の回廊に立って驚いた。
沢山のヒナが、1羽の成鳥を囲んで「ぴー、ぴー」鳴いているではないか!
「子ガモちゃんは?」と覗き込むと、
居た居た!小さなヒナの中に一回り大きなヒナが居ました。
親の違うヒナは、喧嘩もせずに一緒に水草を突っついていた。
新しいママは、亀の足を銜えて「近寄るな!」と言う様に
ホタリ投げていた。
子ガモちゃんは、他のヒナに取り囲まれても臆する事無く
何時もと変わらず、睡蓮の葉の上に乗ったりしていた。
ママが寄って来て、2羽は1団体から離れて行った。
もう、親同士喧嘩しなかった。
ヒナが産まれてしまった以上、此処に居る居住権を得たと言う事だろう。
ママ達も認めざるを得ないのだろう。
それにしても、卵を抱いてる時間はどれくらいなのだろう?
昨日は、ママとパパと子ガモちゃんだけだった。
そのとき既に、卵を抱いて巣の中にいたのだろう?
今度かんさつ会の方に、尋ねてみよう。
(自然観察会のサイトにカルガモの抱卵は4週間と出ていました。
すると、子ガモちゃんが産まれた時、既に新しいママも
卵を抱いていた事になります。)
しかし、今回の事で「女は弱し、されど母は強し!」を
カルガモの世界でも、然りなのだと思い知らされました。
5月23日
昨日夕方から雨と予報があったが、外れていい天気になった。
今日は自彊術の稽古の前に、高源院の鴨池に寄る。
新しいママのヒナは、昨日数えた時、11羽だったが早くも
8羽になっていた。
カラスは夕暮れに狙うのだろうか?
場面に遭遇した事がない。
それとも昼間でも人目のない時に、襲っているのだろうか?
ママと子ガモちゃんは、1団体と少し距離を置いて泳いでいた。
子ガモちゃんが、時々岸辺の草を背伸びして
取っていた。
ママも子ガモの時、同じ様にしていた。
今日はパパは居なかったが、成鳥が1羽居た。
近付いて来たので、どうするかなと思って
見ていたら、ママは追っ払い直ぐに子ガモちゃんの傍に
戻ってきた。
今日も昨日に引き続きダイサギが来た。
昨日の朝早く、ベランダの花の具合を見ていたら、
鴨の鳴き声が聞こえて来た。
暢気な鳴き声じゃなく、異変が起きた様な声である。
私は急いで洗濯機を回して出かけた。
又あの番いの侵入者かと思ったが、そうではない様だ。
ただ、お父さんガモが時々鳴きながら、1羽の鴨にぴったり付いている。
「ヒナは?」と見ると、
お母さんと変わらぬ感じで遊んでいる。
暫く、様子を見ているとお父さん鴨は、時々前を行く鴨を
急かしてる様な気がする。
根気比べみたいだ。
何周かしてとうとう2羽は、滑走して舞い上がった。
この新参者は、この間の番いの片割れなのだろうか?
お父さん鴨は、直ぐに戻って来て毛繕いを始めた。
この子は、何処で鴨池の子を見初めたのだろうか?
去年の冬、いつの間にか鴨池に住み始めた。
綺麗な毛並み、まだ若いかも知れない。
此処の子が、親を亡くした後だった様に思う。
この鴨池に、カルガモが1羽も居なくなった時期がある。
この子が、又戻って来てくれた時本当に嬉しかった。
美しいでしょう?
やっと1才の若鳥です。
去年、自分もこうやってママと暮らした事を
覚えているだろうか?
私は、覚えているわよ。
貴女は、ママから離れて岸辺の草を、伸び上がって取っていた。
この方は、一部始終ご存知です。
貴女の兄弟姉妹達が、ヘビやカラスや野良猫の
餌食になった事を・・・・
如何して助けて下さらなかったか?
それは、この方に取ってはヘビもカラスも野良猫も
可愛い娘であり、息子だからだと思う。
貴女が残ったのは、次の世代を受け継ぐ子だと
思われたからよね、きっと・・・
1羽残った子は、選ばれた子。
兄弟姉妹の遺志を担って生きて行く子。
限られた世界で、種を守って行く事は大変な事ね。
このおチビさんは、どう言う使命を担っているのかしら?
5月21日
前回から、やはり引き続き番いや成鳥がやって来ていました。
多い時で5羽の成鳥が、池と本堂の屋根に2羽と言う感じで
様子を窺っています。
子ガモ誕生から約3週間が過ぎようとしています。
ある日お寺の方が、餌をやってらっしゃるのに、
居合わせました。
「ヒナはヘビにやられたんですか?」とお尋ねすると、
「殆どカラスです。」と返ってきました。
去年は傍の柳の大木に巣を作り、ヒナを2羽育てていた
カラスだったが、今年は余り姿を見ないと思っていたが、
それでもカラスなんだ。
3、4日前、風もない穏やかな日なのに、池の面が騒々しかった。
鯉が暴れてるのだと気が付く迄、何か大きなヘビが、
暴れ出したのかと思って心配したが、
その割には鴨達の動きに変化は無いので、
落ち着いて見てみると、何時かテレビでやっていた、
魚の求愛や産卵に似ていた。
身体を擦り合う様に激しく動いていた。
何時も、パパは果敢に戦い他のカルガモを、
追い払っていた。しかし一昨日だったか、パパがある1羽に対して
嫌に弱気だった。
「どうしたのかな?」と不思議に思っていた。
今朝、何時もの様に鴨池に行くと、橋の欄干に成鳥が2羽停まって、
鳴いていた。
「どうしたの?ヒナを放っといて・・・・」と
言いながら、御堂の回廊に立って驚いた。
沢山のヒナが、1羽の成鳥を囲んで「ぴー、ぴー」鳴いているではないか!
「子ガモちゃんは?」と覗き込むと、
居た居た!小さなヒナの中に一回り大きなヒナが居ました。
親の違うヒナは、喧嘩もせずに一緒に水草を突っついていた。
新しいママは、亀の足を銜えて「近寄るな!」と言う様に
ホタリ投げていた。
子ガモちゃんは、他のヒナに取り囲まれても臆する事無く
何時もと変わらず、睡蓮の葉の上に乗ったりしていた。
ママが寄って来て、2羽は1団体から離れて行った。
もう、親同士喧嘩しなかった。
ヒナが産まれてしまった以上、此処に居る居住権を得たと言う事だろう。
ママ達も認めざるを得ないのだろう。
それにしても、卵を抱いてる時間はどれくらいなのだろう?
昨日は、ママとパパと子ガモちゃんだけだった。
そのとき既に、卵を抱いて巣の中にいたのだろう?
今度かんさつ会の方に、尋ねてみよう。
(自然観察会のサイトにカルガモの抱卵は4週間と出ていました。
すると、子ガモちゃんが産まれた時、既に新しいママも
卵を抱いていた事になります。)
しかし、今回の事で「女は弱し、されど母は強し!」を
カルガモの世界でも、然りなのだと思い知らされました。
5月23日
昨日夕方から雨と予報があったが、外れていい天気になった。
今日は自彊術の稽古の前に、高源院の鴨池に寄る。
新しいママのヒナは、昨日数えた時、11羽だったが早くも
8羽になっていた。
カラスは夕暮れに狙うのだろうか?
場面に遭遇した事がない。
それとも昼間でも人目のない時に、襲っているのだろうか?
ママと子ガモちゃんは、1団体と少し距離を置いて泳いでいた。
子ガモちゃんが、時々岸辺の草を背伸びして
取っていた。
ママも子ガモの時、同じ様にしていた。
今日はパパは居なかったが、成鳥が1羽居た。
近付いて来たので、どうするかなと思って
見ていたら、ママは追っ払い直ぐに子ガモちゃんの傍に
戻ってきた。
今日も昨日に引き続きダイサギが来た。
by magic-days
| 2009-05-14 19:35