フライパンを握る手。

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この「人生の落第坊主」には、「照葉樹」で先日「トワイライト」を
送り出された水木怜さん(ryoさん)の作品が納められてる。
’04年版ベスト・エッセイ集である。
編集は、「日本エッセイスト・クラブ」。
『このクラブは、昭和26年6月に結成された、
この種のものとしては我が国で最も権威ある組織である。』と
裏表紙に明記してある。
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それを裏付ける様に、納められてる作品の著者は、
佐藤愛子、中野孝次、五木寛之、篠田正浩、平岩弓枝、角田光代、三浦哲郎
と名だたる顔ぶれである。

ryoさんは、「私はその中で小さくなってる。」と
謙遜しているが、中々如何して堂々たるものである。
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題は「にぎやかなフライパン」
昭和20年の3月のお父上の戦死からお話は始まる。
私は、以前からryoさんと何か感じる物がありました。
同じ場所で私達は年代は違うけど、生活していたのです。
今迄に幾つか確認済みでしたが、
新に又発見しました!(笑

戦時中疎開していたのも同じ県でした。
そして引き上げて来たのも同じ県でした。
この事は、この本で初めて知ったので、
ryoさんもきっと驚かれた事でしょう。
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ryoさんのお母上のそれからの苦労を、
湿っぽくなく、まるで私は若草物語を読む様に
爽やかな暖かい家庭の物語として拝読しました。

物資の無い時代に、おかあさまは少ない食材で工夫して
女の子3人を育てられたのです。
和食では、カロリー不足になるので、
フライにしたり、炒めたり。
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そんな生活の中でも、クリスマス等のイベントは、
庭の樅の木を掘り起こして、部屋に据えて飾り、
貧しくとも楽しい日々を作って下さったのです。

それは、まるでフライパンの中で揺れる色とりどりの
食材の様です。
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お母上は、13年前にお亡くなりになりましたが、
今もryoさんの心の中で、鮮やかに生き続けてあるのです。

私の母も34年前に亡くなりましたので、
亡母への限りない思いは、同じでございます。
母が亡くなった年に段々近付いて参りますと、
親として子を思う気持ちが、切実に感じられ、
感謝の気持ちでいっぱいです。
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ありがとう!
戦後の混乱期を乗り超えて、
私達を育んでくれた
お母さん達!!
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by magic-days | 2009-02-10 22:21
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